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齊藤正明の「意見がドンドン出てくる会議のやりかた」

第1回 意見が出やすい問いかけとは?

2008年1月15日

 
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はじめまして、会議コンサルタントの齊藤 正明です。突然ですが、御社での会議はうまく機能をしていますか?私が会議の相談を受ける中で一番多いのが、「どうしたら、部下から意見がたくさん出るんですか?」というものです。 そこで『意見がドンドン出てくる会議のやり方』と題し、今回から5回にわたり、テクニックをご紹介して参ります。

●意見が出やすい問いかけをしていますか?

「この1年、得意先であるA社からの売上げが落ちている。どうしたらA社からの売上げが上がるのか、誰かいいアイデアはないか?」

上のような問いかけは、会議でもよく聞かれる言葉だと思います。しかしこの問いかけは、部下にとって非常に意見が出しにくいのです。なぜ、意見が出しにくい問いかけなのか?その理由を部下達の心の声を通して見てみましょう。

部下A:「オイオイ、部長が『いいアイデア出せ』って言ってるぞ」
部下B:「僕、一応アイデアはあるけど、“いいアイデア”かは自信なくて・・・」
部下A:「俺もアイデアはあるが、言ったらバカにされそうだしなぁ・・・」
  「とりあえず、おまえから先に言ってみろよ」
部下B:「いやいや、僕のはまだまとまったアイデアじゃないから・・・」
部下A:「俺だって、まとまってねーよ!」
  「ところで、部長の言う、“いいアイデア”って何が基準なんだ?」
部下B:「さぁ〜・・・。 じゃ、どうする?」
部下A:「とりあえず、誰か何か言うまで黙っておくか?」
部下B:「そ、そうだね・・・」
 
− 会議室に沈黙が走る −

上の例は、私がコンサルティングをした中で、実際にあったケースです。そして、このケースは決して珍しいものではなく、むしろ沈黙が起きる会議のほとんどで同じ事が起きていました。

今見ていただいた部下の心の声について、少し解説を加えます。上司から「いいアイデアはないか?」と質問されると、部下としては「いいアイデアを言わなければ怒られてしまう!」という気負いが生じます。知恵を絞って考えるのですが、思いついた事がいいアイデアと呼べるのか確証が持てません。なぜなら、何をもっていいアイデアというのか基準がわからないからです。そうなりますと、下手に発言をして怒られたり恥をかかされるのは嫌なので、結局発言をしないという行動を選ぶのです。

つまり、「いいアイデアはないか?」という問いかけは、部下達にとって返答する難易度をグンッと上げてしまうのです。

●部下がアイデアを出しやすい問いかけとは?

では、どうしたら部下がアイデアを出しやすい問いかけとなるのでしょう? それは問いかけの言葉を、2段階にすると効果的です。

1段階目の問いかけ
  「A社からの売上げが落ちたと思われる原因を、何でもいいから教えてくれないか?」

上の問いかけには、最初の「いいアイデアはないか?」と違って、A社からの売上げが落ちた原因のみをたずねているため、質問の難易度がだいぶ低いのです。ですから、部下にとっては答えやすくなっています。

しかも1段階目の問いかけの最後に、「何でもいいから教えてくれないか?」と言ってあげる事で、発言の質は問わない事も伝えています。ですから、なおさら部下にとっては発言がしやすい場になるのです。

さて、1段階目の問いかけの目的は2つあります。ひとつは、売上げ低下の原因分析をする事。ふたつ目は、部下が思った事を言いやすい環境を作り、会議が盛り上がるためのウォーミングアップをする事。会議の開始直後は、ウォーミングアップをしておかないと、後の議題でも意見が出てきませんので、必ずやっておきましょう。

2段階目の問いかけ
「さっき出してもらった原因で、一番売上げ低下に結びついていそうな要因を、 どうしたら解決できそうか、何でもいいから教えてくれないか?」

この2段階目の問いかけで、はじめて売上げ低下の解決策をたずねています。

1段階目の問いかけで、あらかじめ“売上げ低下の原因を挙げた”のと、“何でも意見が言える場”を作りました。 そうした過程を経たので、売上げ低下の解決策が、部下達からたくさん出てくるのです。また、2段階目の問いかけでも、「何でもいいから教えてくれないか?」と、語尾に付け、発言に対して怒ったり恥をかかせたりしない約束をしています。こうした言葉は、安心して発言できる場をつくるために、必要な投げかけです。

だだし、絶対にしてはいけないのが、「何でも言ってくれ」と言ったにも関わらず、出てきた意見に対して、「それは前に試したよ」や「そんなやり方じゃダメに決まっている!」などと、否定をしてしまう事です。否定をされた側にとっては「だまし討ちをされた」という感情が少なからずわくため、以後発言をしなくなるだけでなく、人間関係にもひずみを生みかねません。

でも、否定をしてアイデアを絞らないと、いつまでたっても案が決まらないじゃないかって?それはおっしゃる通りです。ですから、誰かが意見を言った直後には否定をしないで下さい。アイデアが出し尽くされた頃を見計らい、「さて、たくさんアイデアが出たが、この中からどれを選ぼうか?」と言えば、みんなで考えながら案が絞れます。こうした案の絞り方をすれば、独断でなく、公正な話し合いの中で決まっていくので、案が不採用になっても不満には感じません。

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筆者プロフィール

  • 齊藤正明
  • 齊藤正明(さいとう まさあき)
  • 会議コンサルタント

    大学卒業後、メーカーの研究所にて勤務。 勤務先の研究所では、会議や意思決定の方法が統一されていなかったため不合理な指示が多く、理由がわからないままマグロ船に1航海乗せられるなどされるうち、体調を壊し1ヶ月の休職。それを期に、社員ひとりひとりの能力が発揮できるような、自由に意見交換ができる話し合いの場を作りたいと決意し、会議コンサルタントとなる。
    現在、一部上場企業から中小企業までの会議改善の指導を行い活躍している。

    齊藤正明公式サイト
    http://www.nextstandard.jp/

    廣済堂あかつきにて、昆虫のコラム
    『猛省キリギリス』も連載中!
    コラム『猛省キリギリス』

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