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メディアPR戦略コラム!PRestの「テレビ報道の仕掛け方」

第5回 PRを出すときの心構えと準備

2009年4月1日

 
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皆さま、こんにちは。PRest株式会社、鈴木秀逸です。

前回、テレビ番組制作における知られざる現場と制作ディレクターの苦悩についてお話しいたしました。
今回は、制作者目線を理解した上で、PRを出すときの心構えをご紹介します。

●制作者の目線

一、体験ものが強い!

 では、実際に番組ディレクターは、どのような考えのもと、取材の可否を判断しているのでしょうか。取り上げるネタによっても変わりますので一概には言えませんが、一般的に、「情報番組」「ワイドショー番組」の場合、それぞれのコーナーに専属のプレゼンター、リポーターがいて、その人たちの体験取材を通じて、視聴者に情報を伝えています。

 では、なぜ体験取材なのか?

 商品やサービスを、ただカメラで撮影してナレーションで説明するよりも、実際に体験している様子を撮影し、その人が体験談として語るほうが、映像に臨場感が出て、より具体的かつ信頼できる情報として、視聴者に伝わるからです。

 知人から、訪れたこともない観光地について、うんぬんかんぬんと聞かされても、なんだか興味が湧かないのに対して、訪れたときの経験をもとに、あれこれと話されると、「何?何?」と興味が湧いてくる。食べてもいない人から、「この食材はこうこうこうだから美味しい」とすすめられても、いまいち納得できないが、食べた経験から「これ美味しかったよ」と説明されると、食べてみたくなる。経験に基づく話は、どんなうんちく、理屈よりも、人の好奇心をくすぐるし、信頼性が高まるのです。

 この場合に大切なのは、視聴者の大多数を占める一般の方が利用できるということ。
 いくら体験取材で、リポーターがその魅力を存分に伝えることができたとしても、多くの人が利用できない商品やサービスであっては、視聴者の興味は半減してしまいます。自分も体験できる、使えると思うからこそ、興味を抱くのです。人は、自分には、到底、関係ないと思われる情報には興味を抱きにくいものなのです。

 情報を発信する立場からしても、体験取材には利点があります。
 リポーターが体験できるということは、安全面やサービス面で一定の基準は、クリアしていることになります。つまり、安心して伝えることができる情報であるということです。その結果、放送後にトラブルが発生するリスクも最小限で済みます。

 このことを肌で感じ、感覚で覚えているテレビマンには、
「取材」→「リポーターが体験できるもの」
 という考え方が染みついていると言えます。

・リポーターが体験できる
・視聴者も利用できる
・バリエーションのある映像が取れる

 この3つの条件が揃っていると、テレビ番組制作者にとって、非常に取材がしやすい内容となるわけです。

 もちろん、「○○の内部に特別に初潜入! テレビ初公開!」といったような場合は、「貴重な映像」が視聴者の興味をあおりますので、この限りではありませんが、視聴者の興味を惹くための基本的なスタンスとは、「視聴者が利用できる」+「体験できる」ということになるわけです。

 あなたの会社が、企業相手のBtoBのビジネス内容だったとしたら、一般人が参加できるような企画内容を考えてみるのも、取材を呼び込む一つの方法だといえます。


二、映像至上主義

 先ほども少し触れましたが、テレビがテレビである所以は、映像を流しているところにあります。新聞・雑誌は活字と写真。ラジオは音。テレビはというと、映像、音はもちろん、テロップなどで活字も使えます。

 映像を駆使し、もっとも立体的に物事を伝えることができ、もっとも動きを伝えることができるのがテレビの強み。これは非常に大事なことで、言いかえれば、視聴者もそうした映像を見ることに慣れ親しんでいる、もしくは楽しみにして番組を見ていることになります。

 例えるならば、マンガと小説。
大好きな作家の小説を読む場合、表現力に備わった個性を楽しんだり、主人公の外見・心境などを空想しながら読むことに何ら抵抗はありませんよね?しかし、マンガではそうはいきません。ストーリーもさることながら、重要なのは登場人物のキャラクターや主人公のビジュアル、全体のタッチ、描写です。殴り書きしたような絵であれば、恐らく、多くのかたが読む気にはならないでしょう。

 テレビにとって映像とは、マンガでいう絵と同じ。ビジュアルは重要な役割を果たしているのです。
 そして、良い映像を流すために重要になってくるのが、「動き」です。最新型のジェットコースターをテレビで取り上げると仮定して、考えてみてください。

1.プラットホームに停車しているジェットコースターと乗客の映像
2.猛スピードで走っているジェットコースターと乗客の映像
3.車載カメラを設置して、猛スピードで走っているジェットコースターを乗客の反応とともに紹介する映像

 どの映像が、より迫力があり、臨場感が伝わってくるのか、想像できるかと思います。

1.の映像であれば、写真一枚で十分。つまり、雑誌や新聞のテリトリーです。テレビであるからには、テレビの強みを活かさなければ、意味がありません。それは、なんといって映像です。動きを伝えることができる点が、生命線であり、最大の強み=武器です。

 ジェットコースターの最大の特徴は、迫力のスピードとスリル感。テレビでは、ジェットコースターの迫力あるスピードを客観的に伝えることができる2.が、最低限の撮影すべき映像であると言っていいでしょう。加えて、乗ったときのスリル感を伝えることができる3.なら、臨場感に満ちた映像になります。乗客のリアルタイムでの反応=主観映像を伴うことで、視聴者は、より身近にスピード感と迫力を疑似体験することができるからです。

 テレビマンは、知恵を絞って、様々な演出手段を用意し、動き・変化のある映像を撮って放送します。動きのある映像を流すことができなければ、テレビの価値は損なわれてしまうからです。テレビである限り、動きのある映像を流さなければ、意味がないのです。

 このような事情から、テレビは「動き」のないものは取り上げることが、難しいメディアであるとも言いかえられます。最近、その存在が無視できなくなったインターネット関連やIT関連の話題がいい例です。

 伝えるべき内容が、面白く画期的なものであっても、撮影し、放送する映像は「パソコン画面」。感覚でわかると思いますが、パソコン画面だけが、2分、3分と、延々と流れる映像なんて、面白いはずがありません。考えただけでもうんざりしますよね。動きを感じ取ることが難しい「パソコン画面」の映像を、番組で紹介しても、視聴者は飽きてしまうでしょう。ですから、いくら社会的存在が大きくなっても、内容が画期的で面白くても、IT関連の話題は、テレビ番組から敬遠されがちなのです。

 映像の中身(被写体)は、常に変化するものか、様々な角度・場面が撮れるもの。テレビでは、動きがあってインパクトのある映像を撮れるものが好まれる、ということを覚えておいてください。
 これが、テレビ業界でよく使われる「画が大事」という言葉の意味です。

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筆者プロフィール

  • PRest株式会社 鈴木秀逸
  • PRest株式会社
    鈴木秀逸(すずき ひでとし)

  • 専門学校在学中より、日本テレビ系の特別番組での制作現場に入り浸り、以降は「ズームイン朝」「ズームインSUPER」の専属ディレクターとして活動。生中継枠、流行枠、芸能枠、特集枠などを担当し優秀な放送内容に送られる賞を多数受賞。2007年PRest株式会社設立、代表取締役に就任。局・番組を問わず多数の友人を持ち、メディア側の企画意図を熟知した情報の仕掛けに定評がある。

    パブリシティは「情報を仕掛けて、メディアを動かす」が指針。超攻撃型の対メディアPR戦略を展開中。

    PR会社/テレビPR戦略のプレスト

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