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メディアPR戦略コラム!PRestの「テレビ報道の仕掛け方」

第9回 テレビ向けプレスリリースの配信方法は?

2009年5月26日

 
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皆さま、こんにちは。PRest株式会社、鈴木秀逸です。

前回はプレスリリースの様々な種類についてお話させていただきました。
本日は、プレスリリースの配信方法についてお話します。

●プレスリリースの配信方法

一、提案型プレスリリースのすすめ

 さて、前回までさんざん、「番組ディレクターにとって、よくあるタイプのプレスリリースは使えない」と声高に叫んでまいりましたが、そもそも、プレスリリースの意味をひも解いてみると、「行政機関や企業などの組織が、主に報道機関向けに発表する情報のこと」と定義されているわけですから、「興味を引く内容を送ってこい」なんて私が偉そうに言うのも、企業やPR会社からすれば筋違いなわけです。

 しかし、それは「発表する」ことだけに焦点が当てられていればの話です。報道機関にPRをする、発表をするということは、その情報をメディア内で取り上げてほしいからにほかなりません。新聞や雑誌など、ほかのメディアはいざ知らず、テレビの情報番組に送るリリースは、従来型のプレスリリースでは絶対的に内容不足です。
 テレビ番組に売り込むためには周辺情報、社会情勢など自社以外の情報を必ず盛り込んだ提案型リリースを作成する必要があるのです。

 私が番組ディレクターとして働いていたころ、この提案型のプレスリリースを上手に発信していた企業がありました。それが、東京・銀座にあるデパート「プランタン銀座」です。当時のことを、一つ一つ詳細には覚えはおりませんが、当時、プランタン銀座の広報担当(女性)が発信するプレスリリースは、非常にバラエティに富んでいて、上手に流行を創り出していました。このことは、印象深く、今でも頭に焼きついています。

 実際、「プランタン銀座」のプレスリリースは、番組ディレクターに非常に重宝されるものでした。どんな点が重宝されたのか、ざっくりと挙げてみます。

.謄淵鵐罰銅劼両霾鵑鯏合し、核となるキーワードを発信
▲瓮妊ア露出を意識した「目玉」があるイベント企画内容
H崛箸隆覯莪嫂泙鮟話里靴深到な取材準備

 デパートという、多くのテナント企業が入っている土壌だからできたのかもしれませんが、プランタン銀座のプレスリリースに助けられた番組ディレクターは多いはずです。
 放送できうる最低限の情報が常に用意してあるので、「困ったときのプランタン銀座」のような状態になっていたため、当時のチーフディレクターが見かねて、「あまりプランタン銀座の企画に乗っかるな!」と口にしていたのを覚えています。

 当時から「プランタン銀座」は人気がありましたが、長年にわたる度重なるメディアへの露出で、さらに知名度がアップしたことは間違いありません。おそらく首都圏に住んでいる女性で、「プランタン銀座」の存在を知らない人はいないのではないでしょうか。
 上手な提案型プレスリリースを送り続けられれば、あなたの会社もいつの間にか「超有名」になっているかもしれません。

二、間違った送り先

 プレスリリースに書き込む内容の基準を理解したところで、次は送信先です。

 誰が言い出したのか、はなはだ疑問で滑稽なのが、PR業界では一般的にプレスリリースの送り先は、番組において決定権を持つ人物がいいとされています。テレビ番組で最終的な決定権を持つトップはプロデューサー。だからプロデューサー宛に送るものと思われがちですが、これが大間違い!

 プロデューサーの主業務は番組予算の管理であって、制作現場(放送コンテンツ)への日々の関わりはほとんどありません。一部には、ディレクター時代と同じように番組制作に関与するのを好む人もいますが、それは稀です。
 ただし、良好な人間関係が構築されていれば、直接プロデューサーにプレスリリースを送ることは有効な手段。制作現場に関与する機会が少ないとはいえ、決定権者であることは確かですので、プロデューサーがGOサインを出せば、ほぼ取り上げられることは確実だからです。

 しかし、何の人間関係もないプロデューサー宛に、唐突にプレスリリースを送っても、99.9%が、中身をよく読まれることなく、あっさりゴミ箱行きになってしまいますのでご注意を。
 ネタの収集に躍起になって苦しんでいるのは、あくまでも実際に番組作りをしているディレクターです。
「放送日までに、何とかネタを見つけないと!」と切実に考えているディレクターがプレスリリースを見るのと、「来週のネタ、決まったの?」と確認するだけのプロデューサーが見るのとでは、プレスリリースの「重み」が違います。

 また、番組名宛てに「○○(番組名) ディレクター様」で送ってしまうと、想定していないコーナーの担当者の手に情報が渡ってしまうこともあり非効率。もっとも有効なのは、「○○(番組名) ○○コーナー担当ディレクター様」という宛書で送ることです。

 加えて、FAXと郵送では、郵送のほうが直接担当者の手に渡る確率が高いので、一手間加えて郵送にしたいものです。郵送物は本人の机にしっかり届きますが、FAXは必ずしもそうなるとは言えないからです。

三、配信後の行動

 番組にプレスリリースの配信を終えたら、次は何をすれば良いのか? 漫然と番組から取材依頼の電話が来るのを待っているのも良いですが、それではせっかくの苦労が実らないこともあります。最後のだめ押しのつもりで、思い切って電話連絡してみましょう。番組を放送しているテレビ局の代表番号に電話をすれば、あとはスタッフルームに繋いでくれます。

 番組スタッフが出たらプレスリリース送信の旨を伝え、コーナーの担当者を呼び出してもらいましょう。リリースの趣旨を担当者に伝え、内容を見てもらっているのか確認。見てもらっていないようでしたら、FAX番号を教えてもらい、電話を切った直後に担当者宛てに送り直せば、すべて終了です。後は、取材に備えて、心構えをしておくだけです。

 プレスリリースのもっとも重要な役目は「見てもらう」ことです。見て、読んでもらえることが確認できたら、送った側ができることはありません。後の判断は、全て制作側にゆだねられます。

 番組から連絡がなかった場合は、「今回は残念だった」と気持ちを切り替えることが大事です。
「どうでしたか?」
「取材の可能性はあります?」
 などの確認電話は、心象を悪くするだけですので控えましょう。

四、番組によって連絡時間は異なる!

 ここで番組への連絡に、ベストと思われる時間帯を教えておきます。
 生放送番組の場合、スタッフは放送開始の何時間も前から忙しくなります。放送中はもちろん、放送前の連絡も極力控えたほうが良いでしょう。もっとも連絡に適しているのは、放送終了後1〜2時間が過ぎたころ。通常、放送終了後は、機材などの片づけや放送内容を振り返った反省会をしていることが多いからです。それらが終了しているタイミングを見計らって電話を入れれば、応対してもらえるはずです。

 また、夕方の報道番組などは、放送スケジュール上、午前中が対応可能な時間帯。ただ、取材などに出かけていることもありますので、何度も根気よく連絡を取ることが必要です。

五、リリース配信業者とは?

 最近、インターネット上などで、プレスリリース配信業者をよく見かけます。安価な価格設定で、プレスリリースを作成し、何百〜何千というメディア媒体に、配信してくれることを謳っています。しかし、通り一遍の内容で構成されたプレスリリースを、FAXやメールの一斉同報ソフトにより、登録してある複数の媒体に、ただ送信するだけです。これでは、とても前に述べたような番組側が求めているプレスリリースであるはずもなく、テレビ番組の興味を惹くまでには至りません。運良くディレクターが見たとしても、即ゴミ箱行きが関の山です。あとは、取材メモの裏紙として、生き残る程度でしょう。

 さらに、配信業者の多くは、新聞や雑誌をターゲットとしているため、利用してみたところで、テレビ番組から連絡が来ることはないと言っても過言ではありません。

 会社や自宅に、毎日のように届くダイレクトメールを思い描いていただければ、おわかりいただけると思います。
「なんだ? 営業のDMか……」
 と、内容を確認することもせずに、捨ててしまうということも多いのではないでしょうか。配信業者の業務は、まさにダイレクトメールの大量一斉発送。
 つまり、「プレスリリース配信業者=マスコミ専用ダイレクトメール送信業者」
 でしかなく、効果を望むほうが、無茶というものです。

 テレビ番組のスタッフルームには毎日、山のようにメールが届き、プレスリリースのFAXはいたるところに散乱しています。このような状態で、ダイレクトメールにまで目を通す余裕などないことは、おわかりいただけると思います。
 メディアであれば、新聞や雑誌の編集部なども似たような状況です。本気でメディアへのPR活動を考えているのでしたら、配信業者を利用されることは、基本的にはおすすめできません。
 ただ、数は限られてはいますが、中にはしっかりとした体制のもと、メディア向けの配信に精通した会社もあります。配信業者を利用することを考えるのであれば、業務内容などをしっかりと吟味する必要があります。

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筆者プロフィール

  • PRest株式会社 鈴木秀逸
  • PRest株式会社
    鈴木秀逸(すずき ひでとし)

  • 専門学校在学中より、日本テレビ系の特別番組での制作現場に入り浸り、以降は「ズームイン朝」「ズームインSUPER」の専属ディレクターとして活動。生中継枠、流行枠、芸能枠、特集枠などを担当し優秀な放送内容に送られる賞を多数受賞。2007年PRest株式会社設立、代表取締役に就任。局・番組を問わず多数の友人を持ち、メディア側の企画意図を熟知した情報の仕掛けに定評がある。

    パブリシティは「情報を仕掛けて、メディアを動かす」が指針。超攻撃型の対メディアPR戦略を展開中。

    PR会社/テレビPR戦略のプレスト

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