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メディアPR戦略コラム!PRestの「テレビ報道の仕掛け方」

第10回 取材してもらう内容が見つからない!?

2009年6月30日

 
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皆さま、こんにちは。PRest株式会社、鈴木秀逸です。

前回はプレスリリースの配信方法についてお話させていただきました。
本日は、ニュースの創り出し方についてお話します。

●ニュースは創り出せる!

一、PRテーマを見据えた商品開発

 PR活動をするにあたって私自身が感じているのですが、商材ありきのPR手法は、なかなか見つけづらく難しいものです。提案型リリースを発信し続ける「プランタン銀座」の話を前に挙げましたが、メディアへのPR活動に力を入れるならば、ある程度「メディアへの露出」を意識したイベントや商品開発をしていくことが、必要だと考えます。

 多くの企業は、「商品開発」→「発売決定」→「PR」という流れできていますが、PR要素が存在しない商品やサービスを抱えて、「メディアに露出したい!」と頑張ったところで、目を見張るような劇的な結果を得ることは、土台無理な話でしょう。
 しかし、テレビ番組の特性を知った上で、PR要素を含んだ商品を開発し、メディアデビューさせることで劇的な結果を生み出すことは可能です。

 これは、前回お伝えしたテレビマンの興味を引く提案型プレスリリースの書き方の応用例です。結果・記念日・オンリーワンのプレスリリースについては、事実がない限り書きようがありませんので省きます。

 例えば、私がコップを製造するメーカーの人間だと仮定して、テレビ番組で紹介されやすい商品の企画を考えてみます。

「コップを使わない子供が急増!〜未発達の子供の手〜」

内容
 ペットボトルの普及により、コップを使わない子供が増えてきている。それにより子供の手の機能に変化が?

 といった仮説をまずは立ててみます。ペットボトルが普及しているのは、誰の目にも明らかであり、身近な話題。テーマとしては、すでにテレビ番組の放送基準のハードルをクリアしています。
 そこで研究機関に研究を依頼。ペットボトルのみを使う子どもと、コップを使う子どもの被験者を用意し、数週間後にどのような変化が起きるのかを、調査してもらいます。

 狙いが当たり、変化があるとするならば、それを解消する商品を開発するというわけです。
 それでも少しパンチが効いていないようなら、「手先が器用=マジシャン」という前提でマジシャン(例えば、テレビでよく見る前田知洋氏)との共同開発を進め、
「マジシャンを育む『マジコップ』!」などといって市場に出せばいいわけです。

 一般的にテレビ番組でのPRが弱いとされているIT業界だってそうです。何故弱いのか?

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 そうであれば、主婦(家庭)向けのシステムを開発すれば、一気に取材を呼び込むことができるのかもしれませんし、ターゲットを絞り「受験生のためのソフト」などにすれば、受験シーズンには集中的にPRできるかもしれません。
 メディアからすれば、技術の内容などはどうでもいいのです。「受験生」をキーワードに、取材していく過程で取材対象者が利用しているシステムという紹介になるわけですから。

 テレビPRでは、消費者向けビジネス「BtoC」の事業内容がもっとも威力を発揮しますが、企業向けビジネスBtoBといえども、最終的に控えているのは必ず消費者個人「C」になるわけです。そういった意味では、直接の利益にならない場合でも、消費者個人を意識したPRソースを創出する努力は、決して無駄にはならないはずです。

二、話題をすり替える

 高齢者の介護用ベッドを、若者をターゲットとした番組に売り込んでも労力の無駄だと、すでに書きました。これは誰が考えても当たり前のことです。
 しかし、発想の転換を上手にすることができれば、それは新しいニュースになり得る可能性があります。

 例えば、近年では「負け犬女」だとか、自堕落な生活を送る「干物女」だとか、独身女性がメディアの題材となることが多いことを考慮すれば、次のような発想が生まれてきます。

「寝起きをするのが楽ちん!自分用に介護用ベッドを購入する独身女性」

 これなら非常に面白いニュースとなるわけです。ただし、購入数が増加傾向にあることを、裏づけがある客観的な統計データによって実証する必要がありますが……。
 また、「男性用髭剃りシェーバーが調理場で大活躍!」などといった事実が本当にあれば、その意外性がニュースになるわけです。

プロの調理人が続々と髭剃りシェーバーを購入!?
         ↓
その原因は流行の○○フルーツか!?
         ↓
○○フルーツの果肉を傷めずにきれいに処理できるのはシェーバーだけ!

 発想の転換でニュースになり得る、眠っている情報があなたの扱っている商材にも何か一つはあるはずです。それを発見して、メディアを見据えた、話題のすり替えを上手にできれば、大ブレークはもう目の前です。

三、そのほかのニュース素材創出方法

 これからご紹介するものも、お金と労力を必要とするので実践的ではないかもしれませんが、参考までに挙げておきます。

 良く見かける手法としては、アンケート調査などがあります。
「お弁当のおかずに関するアンケート」「クリスマスに贈って欲しいプレゼント」など、一度は目にされたことがあるのではないでしょうか?
 発端は、市場のニーズを洗い出すための作業でしょうが、これも立派なニュース素材です。

 自社で行った調査結果をメディアに利用してもらえば、「株式会社○○調べ」などと紹介され、少なくとも会社名を露出させることが可能です。加えて、その調査結果を利用して、消費者ニーズに応えた商品を開発するなど、さらなるPR戦略を打ち出すことも可能です。

 また、テーマを設定した一般からの公募も、話題づくりとして非常に有効な手段です。度々メディアに取り上げられているのでご存知かと思いますが、伊藤園が行っている「お〜いお茶新俳句大賞」、財団法人 日本漢字能力検定協会の「今年の漢字」などは、今や国民的行事にまでのし上がったといっても、過言ではないのではないでしょうか?

四、要注意! 芸能人イベント

 雑誌で言うところの、プレゼントとして商材を掲載してもらうくらい、比較的簡単にテレビ露出を図る方法が、芸能人を招いた記者発表会やイベントなどです。お金と調整力さえあれば、すぐにでも実施できるでしょう。もちろん、注意点もありますが。

 芸能人を招いた商品発表などは、確かに多数のメディアを呼び込むことにおいては絶大な威力を発揮します。テレビのみならず、スポーツ新聞や女性誌など、様々なメディアの取材が同時に数多く来ますから。旬な芸能人になればなるほど、その威力は増します。

 私は、芸能取材班でディレクターをしていた経験もありますので、その絶大な威力を肌で感じています。一企業の単なる新商品の発表やイベントでも、民放全ての取材班が陣取っていることは、珍しくありませんでした。芸能コーナー、エンターテイメントコーナーは、朝の情報番組から夕方の報道番組まで、ほとんどの番組で持っていますので、イベント翌日は、局や時間帯を選ばず、様々な番組で一気に取り上げられることになるのです。さらに、スポーツ新聞や女性誌などでも取り上げられるので、一度に複数のメディアに、露出されることになります。

 このように、メディア、局、番組の垣根を越えたPRは、芸能イベントでしか実現できない方法です。しかし、取材に来るのは「芸能情報班」です。あくまでも、芸能人を撮って、コメントを聞くのが目的です。ですから、本来主役であるはずの商品に関しては、申し訳程度にしか紹介されません。
 せっかく、高い費用を捻出して、芸能人を呼ぶわけですから、上手に「タレント+商品」とセットにして紹介できるイベントにすることが大切です。そのためには、タレントのキャスティングからイベント設計まで、綿密な企画を練る必要があるでしょう。

 芸能人を呼んで、発表会が取材班でにぎわったのはいいが、翌日の放送を見ると、背景として発表会の様子は放送されたものの、「具体的には、タレント本人の離婚問題しか放送されなかった」では、あまりにも悲しすぎます。

五、会社自体が面白い!

 頻度は少ないものの、個性的な社風や社内システムの会社自体が、取材の対象になることもあります。下着メーカーのトリンプはまさしく代表例で、数々のメディア取材を受けています。
 Webサイトを見れば、おわかりになると思いますが、トリンプは、いくつかのユニークな取り組みをしているので、ここに列挙します。

『がんばるタイム』……毎日12時30分〜14時30分の2時間は、コピー・電話・立ち歩き禁止。部下への指示や上司への確認も禁止。自分の仕事に集中するための時間で、思うままに行動できると、社員に好評のようです。

『さん呼び運動』……社長も部長も、新入社員も「さん」づけで呼び合う。肩書きによる垣根を取り払って、上下間のコミュニケーションを円滑にする趣旨で設けられたルールです。

『リフレッシュ休暇』……役職者は2週間連続して休暇を取らなければなりません。オンとオフのメリハリをはっきりつけると同時に、休みの間は部下が業務を代行することで、責任と権限への自覚を促します。

『ノー残業デー』……毎週水曜日、金曜日は全社員「ノー残業デー」。終業10分前の17時50分ごろになると、多くの社員は一日の終わりを自覚します。

 実にユニークな社内制度をいくつも設け、他社との差別化を図っています。会社がメディアに取り上げられると言うことは、少なくとも番組の中でその企業が取り扱っている商品も必ず紹介されます。

「社内制度が面白い=イメージアップ」
 につながり、ブランディングの意味でも非常に効果的です。

 あなたの会社でも、働く子育て女性を支援する制度を充実させたり、高齢者が働ける独自の環境を整備したりしてみてはいかがでしょうか。未婚男性の多い工業系企業では、「合コン指定日」など、ほかでは考えられないちょっと変わった面白い制度を設けてみるのも、テレビ番組に取り上げられる一つの道筋です。

 メディアの企画内容によって左右されてしまいますが、アイデア次第でメディアデビュー、テレビデビューを図ることは可能です。

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メディアPR戦略コラム!PRestの「テレビ報道の仕掛け方」

筆者プロフィール

  • PRest株式会社 鈴木秀逸
  • PRest株式会社
    鈴木秀逸(すずき ひでとし)

  • 専門学校在学中より、日本テレビ系の特別番組での制作現場に入り浸り、以降は「ズームイン朝」「ズームインSUPER」の専属ディレクターとして活動。生中継枠、流行枠、芸能枠、特集枠などを担当し優秀な放送内容に送られる賞を多数受賞。2007年PRest株式会社設立、代表取締役に就任。局・番組を問わず多数の友人を持ち、メディア側の企画意図を熟知した情報の仕掛けに定評がある。

    パブリシティは「情報を仕掛けて、メディアを動かす」が指針。超攻撃型の対メディアPR戦略を展開中。

    PR会社/テレビPR戦略のプレスト

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