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メディアPR戦略コラム!PRestの「テレビ報道の仕掛け方」

第13回 PR会社って何をする?

2010年3月4日

 
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三、ニュース性を備えた企画・戦略を提案できる!

 私が、最重要視するポイントは、「ニュース性を備えた企画・戦略を提案」をできる会社であるか否かということです。
 現在、日本のPR会社の主なビジネスは「広報代行」です。企業や行政が、商品やサービスの情報や企業情報などを、メディアを通じて発表したいときに、はじめてPRを発注することがほとんどです。

 しかし、先ほども少し触れましたが、テレビ番組をはじめとしたメディア露出を少しでも考えているならば、商品ありきのPRは期待薄。
「売りたいモノがある→PRの実施」ではなく、「PRを想定→売れるものを作る→PRの実施」が本来のあるべき発想であると考えます。

 おそらく現在のPR業界で発生しているPR案件のうち、ほとんどのものは前者だと思います。
「PRを想定」というと誤解を招くかもしれませんが、漠然と商品を開発するのではなく、「ニュースを創る努力」を商品開発に盛り込む必要があるということです。
 マーケティングのアプローチとしてPRを戦略的に仕掛けるのであれば、商品やサービスを開発するところからニュースとなる材料を盛り込み、差別化を図っていくことが重要です。

 最終目的は、「メディアに露出させる」ことではなく、「メディアでの露出を通して反響を得る」ことにあるのですから。

 これは、政治の世界に例えるならば、「選挙に勝つこと」が目的ではなく、「選挙に勝って、政治家になる=国民生活を豊かにする」ということです。近年、選挙に勝つことだけを目的にしているような政治家が多いと思いませんか?PRの世界でも、メディアへの露出にばかり躍起になっている会社が多いのが実情。
 しかし、あくまでも最終目的は、「メディアでの露出を通して反響を得る」こと。さらにその先に、商品やサービスを世間に広めて、消費者の生活に潤いを与えることがあり、その一環として業績アップがある。そう考えていただきたいと思います。

 私のところにも、同業のPR会社や一般企業から、「この商品をテレビで露出させたいのだが、どうすればいいか?」という相談が、頻繁に舞い込んできます。
 ヒアリングおよびリサーチをした上で、PR要素が見つからない場合は、それを補うための代案、アイデアを提示するのですが、残念ながらほとんどの案件で、「現状のままでPRをしたい」という返事が返ってきます。

 これではどこのPR会社に任せても、結果は見えています。PR会社は魔法を使えるわけではありませんから。何度でも申し上げますが、「無理なものは、どんなに頑張っても無理」なのです。
 PR要素が全くない商品やサービスのPRは、どこに任せても難しいでしょう。仮に、運良くテレビ番組で取り上げてもらえたとしても、望むような反響は少ないと断言できます。

 では、露出したい商品がすでにあって、それをPRして見事にテレビ番組などで取り上げられた場合、誰が凄いのか? もちろんPR会社の力量もあるでしょうが、多くの場合は「商品が凄い」のです。すでに魅力的なPR要素が含まれているから、その商品は取り上げられたのです。

 継続的な露出をメディアで獲得したいのならば、「たまたまPR要素が入っていた」→「テレビPR成功!」ではなく、「PR要素を含ませる」→「テレビPR成功→反響」に導くといった考え方が必要不可欠です。

 その上で、アイデア、企画を出せるPR会社を選ぶことができれば、金額の大小にかかわらず、業績はどんどん上がっていくことでしょう。

四、結局は人で選ぶ!

 日本では、「大手だから」「零細だから」「個人事業だから」、といったように、事業規模で企業の能力を判断する傾向があります。しかし、PR業務は「個人技」の世界です。

 会社の規模が大きく、組織として様々なサービスを提供するノウハウを持っていても、担当する人間にセンスがなければ、その効力は「無」になりかねません。
 特にテレビ番組へのPR業務は非常に困難を極めていて、大手PR会社だろうが、小規模PR会社だろうが、テレビ番組への「差し込み率」(取材依頼をして、実際に取り上げられる成功率)はそうそう変わらないと思います。
 前にも述べましたが、作成している資料やプレスリリースがどこも似たり寄ったりですから(笑)。

 結局、潤沢なPR予算を獲得している大手PR会社は、テレビPRの案件に関しては複数の下請け(小規模PR会社)に回し、テレビ番組への露出を図っているというのが現状でしょう。私も、下請けとして何度かお手伝いしたことがあります。
 どの会社を選ぶにせよ、目に見えるような活動報告をしてくれる「人」に、重点を置いて選ぶことをおすすめします。

 注意が必要なのは、「必ず露出させることができます」と言い切る会社・PRマン。これは敬遠しなければなりません。PRでの露出に「絶対」はあり得ないからです。それはメディアを理解していれば余計に、軽々しく口にできる文言ではありません。にもかかわらず、営業上の売り文句とはいえ、「絶対に出す」と言い切る会社・PRマンは要注意です。
 それは後述する、PR業界の料金体系に秘密が隠されているのです。

五、PR版「シンデレラ症候群」!?

 PRを発注してきた企業の代表者と打ち合わせをしていると、
「PR会社=魔法の会社」と勘違いされているのでは? という印象を時々受けます。

 お金(活動費)さえ払えば、後は自動的にテレビ・新聞・雑誌・ラジオ・Web……ありとあらゆるメディアに働きかけ、絶大な反響を呼び起こしてくれると思っているのです。これは、いわゆる「シンデレラ症候群」に近いものがありますが、とんでもない認識不足。なぜなら、「白馬の王子様」(=消費者)は、それほど単純ではないからです。

 確かにPR会社は、PR環境を整え情報を整理し、メディアという大舞台に登場するための「魔法」をかけます。しかし、舞台に登場できても残念ながら魔法の効果は午前0時(=メディア露出)まで。PR会社の仕事は、メディア露出の瞬間にひとまず終了するからです。

 物語では、シンデレラの美貌が忘れられない王子様の命令で、後日まで躍起になって探してもらえますが、現実はそうはいきません。しかもPR会社の本音を正直に打ち明ければ、多くの場合、舞踏会に出さなきゃならないのは意地悪なお姉さんたちなのです。

 ここで「シンデレラ」のストーリーを思い出してください。舞踏会会場に向かうための馬車(かぼちゃ)、舞踏会へのお供(トカゲ)など、王子様に会うためのアイテムは、魔法使いの指示でシンデレラ自身が用意します。これと同じで、クライアント企業に何もする気がなければ、舞踏会に参加することなど夢のまた夢。なにもせずに広報代行としてPR活動を委託しようとすれば、「意地悪なお姉さんを、普段着のまま舞踏会に参加させてくれ!」と交渉するようなものです。仮に舞踏会に参加できても、王子様の目に留まることはないでしょう。

魔法にも限界があります。企業自身にPRへの意欲がなければ、メディアでの露出はおろか、人々を魅了する美貌(=話題性の創出・差別化)を手に入れて、王子様の求愛(=マーケットの反響)を得ることなど夢物語です。

本日はここまで。
次回は、気になるPR会社の料金相場についてお伝えいたします!

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筆者プロフィール

  • PRest株式会社 鈴木秀逸
  • PRest株式会社
    鈴木秀逸(すずき ひでとし)

  • 専門学校在学中より、日本テレビ系の特別番組での制作現場に入り浸り、以降は「ズームイン朝」「ズームインSUPER」の専属ディレクターとして活動。生中継枠、流行枠、芸能枠、特集枠などを担当し優秀な放送内容に送られる賞を多数受賞。2007年PRest株式会社設立、代表取締役に就任。局・番組を問わず多数の友人を持ち、メディア側の企画意図を熟知した情報の仕掛けに定評がある。

    パブリシティは「情報を仕掛けて、メディアを動かす」が指針。超攻撃型の対メディアPR戦略を展開中。

    PR会社/テレビPR戦略のプレスト

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